対物超過特約の必要性について
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まず知っておいてもらいたいのは、保険会社の賠償は時価額を限度としているということです。
時価額or修理額のいずれか小さい額のほうを認定するということです。
例えば相手車に追突してしまった、相手方は車に愛着があり、修理をしたいが修理額が80万円かかる、しかし相手車の時価額は50万円となった場合
時価額の50万円までが保険会社が認定できる額となるのです。
- しかしこれでは、相手方と示談することは難しくなってしまうでしょう、相手方は車を修理したい意向のわけですから納得ができないことはしょうがないことだと思います。相手方の車の年式が古い場合や損害が大きいときにこういったケースになりえるのです。しかしそんなときのために役立つものがあります。
対物超過特約です
- 対物超過特約とは、相手方の修理額が自動車の時価額を超えてしまった場合(修理費>時価額)、相手方が修理をしたら修理額と時価額の差額をプラスして修理をできるようにする特約になります。(双方に責任割合がある事故では責任割合を乗じます)
- 例えば、追突をしてしまった事故で、相手方は修理を強く希望しているが車の時価が10万円、修理をすると40万円かかってしまうとなった場合に、修理をするなら30万円の差額をプラスして相手方の修理額を支払います。
- 注意事項としては対物超過特約には限度額があり、50万円といったところが多いようです。また相手方が6ヶ月以内に修理をすることが前提の契約が多いようです。
対物賠償保険にセットでついている保険(ソニー損保など)もあるようですが、特約ですので任意でのセットが基本となります。
付けたとしても年間数百円くらいですので、付けていただきたい特約です。
元事故担当の私の意見ですが、対物超過特約は絶対に必要な特約です。
なぜなら、実務上かなり活躍してくる特約だからです。
修理額が時価額を超えてしまうケースは珍しくありません、そういったときに時価額しか払えませんと伝えた場合、相手方が修理を検討していたら絶対にもめます、解決が遠ざかります。契約している側も自分が追突してしまったのに保険で対応できないなんてと、保険会社に不信感を持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし対物超過特約が付いていないと担当も対応できません。修理してあげたいと思っても修理することができず、時価額を伝え納得してもらうようにするしかなくなってしまいます。
でも、対物超過特約が付いていれば、時価額で納得できるか、修理をして納得できるかと二通りの選択肢を被害者の方に与えることができるのです。修理意向であれば修理をしてもらい、修理しないで新しい車を検討する方には時価額を支払いますと、被害者に決めてもらうことができるのです。そうすることで被害者に納得してもらえる選択肢が多ければ示談・解決に向けてもつまづくところが少なくなるというわけです。
